30-17 日本の柑橘
柑橘の原産地は、中国、日本、ミャンマー、インド、マレー半島などとても広範囲にわたっています。紀元前1世紀には、柑橘が産業として栽培されていたという記録も残っています。
日本でも、栽培の歴史が古く、そして中国からも様々な柑橘が伝わり、栽培が盛んにおこなわれるようになりました。いよかん、はっさく、日向夏、夏ミカンなどは日本で発見され、ゆずは日本の地で日本料理に合う柑橘類として分化し、かぼすやゆずになったと言われています。その土地土地にあった柑橘が、独特の食文化を生んできました。
みかんにも、色々な品種があり、有名なものは温州みかんですが、有田みかん、福来みかん、青島温州といったものがあります。品種によって、甘味と酸味のバランスが異なり、小粒ながらも香りが高いものや、糖度が高く、濃厚なものまで様々です。
みかん以外の柑橘として、はっさくや、レモン種では日本初の登録品種であるイエローベル、ゼリーのようなぷるぷるした食感が楽しめる姫まどんな、大きな果肉と爽やかな香り、甘酸っぱい味が人気の土佐文旦、日本初の国産グレープフルーツのさがんルビーは、ピンク色の果肉で酸味が強いのが特徴です。
産地名などを意識してみると、一年中柑橘を楽しむことができます。柑橘にはビタミンCもたっぷり含まれており、風邪予防にも効果を発揮します。また、国内だけでなく海外の柑橘も数多く輸入されていますので、食べ比べてみるのも楽しいですね。