30-02 味わい深いシナチクのルーツ
お店でラーメンを食べる時に出合う、シナチク。
メンマとも呼ばれていて、ほかの食べ物にはない
独特の存在感を持っています。
我が家でラーメンを作る時には、ほぼ毎回
刻んだ長ネギと茹でたホウレン草をトッピングにしています。
「家でラーメンを作る時にもシナチクを乗せてみようかな」
と思って調べてみたら、意外なルーツが見えてきました。
シナチクの原料は竹の一種である麻竹という植物で、
亜熱帯地域で栽培されているそうです。
なんとなくラーメンは寒い日に食べる人が多い気がしていたので、
亜熱帯地域とのつながりがあったことが意外でした。
ラーメンは、言わずと知れる中華料理の代表です。
もともと中国を指して使われていた“支那(しな)”という言葉に
“竹”を付けて“シナチク”という呼び名になりました。
おいしいシナチクを作るには麻竹を2週間から1か月ほど発酵させ、
乾燥させることであのシャキシャキとした食感が生まれます。
ラーメンのトッピングかお酒のつまみでしか見かけないシナチクですが、
実は加工に手間と時間がかかっていたのです。
食卓では完全に脇役であるシナチクですが、
亜熱帯地域で育ったあと長い加工期間を経ていることを知ると
その味わいがより深く感じられそうです。