私の友人の息子がまだ保育園児だった頃、ある日突然、とうもろこし(コーン)を嫌いになりました。
それまで普通に食べていたコーンを、真剣な顔で1粒1粒丁寧にどかし始めたのです。
何が原因で嫌いになったのか、全くわかりませんでした。保育園で働き始めた数年後に、その謎が解けました。
保育園の給食室では、子供たちにどのようにして嫌いな食べ物も食べてもらうかが大きな課題です。
細かくしたりペースト状にしたり、さまざまな工夫を凝らしても、
子供たちは味や雰囲気でそれを感じ取って嫌がることがあります。
保育園では、コーンが多用されます。
甘みがあり、色も綺麗で、アレルギーの心配も少ないため、さまざまなメニューに取り入れられます。
カレーやシチュー、スープ、さらには揚げ物やサラダなど、あらゆる料理にコーンが入ります。
子供が苦手な青菜のごま和えにも、同量のコーンが混ぜられています。
ヒジキやワカメの和え物、サラダにも、コーンがどっさり入っています。
「コーンと一緒なら食べられるよね?」と優しく促されていた息子は、
実は小松菜とコーンのごま和えがどうしても嫌で、吐きそうになりながら最後まで食べるしかなかったことがトラウマになっていました。
大人たちはただ子供たちに栄養を摂ってほしいと思い、工夫を凝らしていたのですが、それが逆にトラウマになることもあるのだと気づかされました。
子供の食べ物の好き嫌いには、いくつかの要因が絡み合っています。これらを理解することで、対策を立てやすくなります。
味覚の感受性: 子供の味覚は遺伝によって大きく影響を受けます。
例えば、苦味に対する感受性が高い子供は、ブロッコリーやほうれん草のような苦味を含む野菜を嫌う傾向があります。
嗜好の遺伝: 親が特定の食べ物を好むか嫌うかによって、子供もその食べ物に対する嗜好が似ることがあります。
味覚の変化: 子供の味覚は成長とともに変化します。乳幼児期には甘味を好む傾向が強いですが、
成長するにつれて酸味や苦味にも慣れていくことがあります。
感覚の過敏性: 一部の子供は、特定の食感や匂いに対して過敏であり、それが食べ物の好き嫌いに影響することがあります。
家庭の食事環境: 家族全員が楽しく食事をする環境が整っていると、子供は新しい食べ物に対して前向きな態度を持ちやすくなります。
逆に、強制されたり、ネガティブな雰囲気での食事は好き嫌いを助長することがあります。
食文化と習慣: 文化や家庭の食習慣も子供の好き嫌いに影響します。
特定の地域や家庭で一般的に食べられる食材や料理に慣れることで、その食材に対する受け入れがスムーズになることがあります。
自己主張と独立心: 幼児期から学童期にかけての子供は、自分の好みや意見を主張し始めます。
この自己主張の一環として、特定の食べ物を拒否することがあります。
経験と学習: 過去の経験が食べ物の好みに影響します。
例えば、特定の食べ物を食べて気分が悪くなった経験があると、その食べ物を嫌がるようになることがあります。
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友達やメディアの影響: 学校や友達、テレビやインターネットの影響で、特定の食べ物に対する好みが形成されることがあります。
例えば、友達が嫌いな食べ物を自分も嫌うようになることがあります。
多様な食体験の提供: 新しい食べ物に対しては、何度も試してみることが重要です。
初めて食べるときに嫌がっても、何度も試すうちに慣れて好きになることがあります。
楽しい食事環境の創出: 家族全員が楽しく食事をする環境を作ることが大切です。
ポジティブな食事体験が、子供の新しい食べ物への挑戦を促進します。
小さな成功体験の積み重ね: 一度に大量の新しい食べ物を食べさせるのではなく、
少量ずつ試すことで成功体験を積み重ね、徐々に受け入れられる範囲を広げていきます。
子供の意見を尊重する: 子供が食べ物に対して意見を言うことを尊重しつつ、強制せずに様々な食材を紹介していきます。
ロールモデルの活用: 親や兄弟が楽しんで食べている様子を見せることで、子供もその食べ物に興味を持つことが多いです。
息子のコーン嫌いから始まったこの気づきは、私自身が子供の食習慣に対する理解を深めるきっかけになりました。
大人が思いやりを持って接し、子供の気持ちに寄り添うことで、少しずつでも好き嫌いを減らしていけるのではないかと思います。
子供の食べ物の好き嫌いは、単なるわがままではなく、多くの要因が絡み合った結果なのです。
それを理解し、工夫しながら対応することが、子供たちの健やかな成長につながるのではないでしょうか。
作者:ham_mama
■材料(2〜3人分)
ホットケーキミックス / 200g
牛乳 / 130cc
たまご / 1個
コーン / 200g
マヨネーズ / 大さじ8
塩こしょう / 少々
マドレーヌカップ9号 / 10枚
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