30-26 黙食への憧れ
最近“マスク会食”に関するニュースをよく目にしますが、
個人的には“黙食(もくしょく)”の方が広まって欲しいと思っています。
外食と会話がセットではなくても良いと考えるようになったのは、
塾講師として有名な林先生の話がきっかけでした。
あるテレビ番組で林先生の食事の仕方について、
「食べている時は話をしない」というこだわりが紹介されていました。
その目的は「味をじっくり楽しむため」だそうです。
最近のテレビで紹介されている“黙食”は
ウィルスの飛沫感染を防ぐことが目的とされていますが、
「黙って食べる」という意味では同じです。
確かに話しながら食べていると話に意識が向くので
味について考えることが少なくなります。
林先生の話を聞いて、まさに“美食家”とは
こういう人のことだと感じました。
その話を聞いたあとから“黙食”に憧れるようになったのですが、
なかなか思い通りにいきません。
気が付けば子供3人の母となり、食事の時間には
まるで激しい台風の中にいる状態です。
食事のたびにお皿やコップがひっくり返り、
テーブルや床に食べ物や飲み物がこぼれます。
私がそれをぞうきんで拭いている最中に、
もうひとつほかの食器がひっくり返ることもあります。
大急ぎで片付けて食卓へ戻っても、料理は冷めきってしまいます。
週に1回でいいので、おいしい物を静かな空間で
ゆっくり食べる時間が欲しいです。
私の“黙食”への憧れはどんどん強くなっていきます。